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スムース・ジャズ

スムース・ジャズ

今となってはスムース・ジャズの出現と言えば、やっぱ Fourplay だったんじゃないかと個人的には確信している。
しかも、初期の、ギターがリトナーの時代の Fourplay をスムース・ジャズの基本形と定義しても良いのでは。

Fourplay


それまでなんとなく嫌悪感を抱かざるを得なかったスム−ス・ジャズなる曖昧なカテゴライズに対して、本物の凄みと格の違いを明確に見せつけ、単なる商業的なカテゴライズではなく、音楽のスタイルとして正式に表明しえたという点で、Fourplay こそが元祖だと。

もう20年以上前になるが、リトナーのスムース・ジャズ批判は有名な発言だった。
一時期は Dave Grusin すら否定する不義理な言動すらあって、個人的には首をひねった。
そのリトナーとグルーシンが1984年にリリースした「Harlequin」なるアルバム(けっこう軟弱)が、やがて生まれることになる真のスムース・ジャズを予感させ、リトナーが参加した Fourplay が1991年に作り上げたサウンドがこそが正しいスムース・ジャズを定義するというのも逆説的で面白い。

まあ、Bob James / Lee Ritenour / Nathan East / Harvey Mason という国宝級の職人達だ。
そのへんのポッと出の一発屋が時流に乗って流行りのサウンドを狙ったのとは訳が違う。
音楽の味わいとか、深みとか、重さとかが決定的に異なるのだ。
この心地よさは筆舌に尽くしがたい至福の体験。
これをスムース・ジャズと呼ぶのなら、私はスムース・ジャズを認める。
だって、普通じゃできないよ、こういう演奏は。
確かに、最初は Fourplay って馬鹿にしていたことは悪かった。
でも、それは間違いでした。
心から反省しています。





実は大好きな Harvey Mason も、方向性として「こっちに来たのかよ」と違和感を感じた時期もあったが、今となってはその燻し銀のドラムワークには鳥肌が立つ。
普通のドラマーなら渾身の力を出さないと叩けないようなフレーズを、軽く指先だけで聞かせてしまう。
こういう円熟味が分かるようになったということは、こちとらも歳を食ったということかねえ。


もうひとつ、1991年にリリースされた記念すべきファースト・アルバムの1曲目、「Bali Run」です。
これは我々のバンドでもレパートリーにしている。
なんでもない簡単なリフがメインの曲だけど、そのスピード感と波のように大きなグルーブの両立は、並大抵の事ではできない。
いや、絶対にできない。



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