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American Deluxe Stratocaster 及び Belden - Monster Cable 比較

Fender USA American Deluxe Stratocaster
ギターケーブル比較: Belden - Monster Cable

米国発金融危機に端を発した世界同時大不況の中、意地になって個人消費に貢献する男。
突然ギターが増えた。
現在の日本経済は、かろうじて私が支えている。

Fender USA American Deluxe Stratocaster


Fender USA American Deluxe。
これ、ご存じのように2本目。
しかも、サマリウムコバルトのノイズレス・ピックアップに S1スイッチ付きという、昨年購入のギターと全く同じ仕様。
色だけは、普通なら選ばない青メタという FSR 設定で遊んだが、その他は製造年度まで一緒。
そもそも、日々の練習用に安価なギターを1本手に入れようと考えたのだが、いろいろと物色しているうちに、結局は現在のメイン・ギターと同じものを購入するしかないと判断。

2008年モデルの American Standard も素晴らしいギターだったが、実際は American Deluxe の方がディティールにおいて上回っている。
9.5R の指板とミディアム・ジャンボのフレットはアメスタも採用しているが、アバロン貝のインレイの美しさはアメデラのステイタスを見せつける。
ロック式ペグは今や常識であり、これが標準で装備されているアメデラなら、わざわざペグ交換する手間と費用が省ける。
何よりもサマリウムコバルトのノイズレス・ピックアップによる素直なトーンのフレキシビリティがアメデラの魅力。
ビンテージのストラトと比較すると、ストラト特有の高域でのクセが無く、いかにもストラトという音色では無い。
しかし、その分オールマイティに使える現代的なギターに仕上がっている。
賛否両論ある S1スイッチについても、私の立場は肯定派。
変則ハムバッキングになるわけだから音がこもるという意見は当然だが、実はS1スイッチによってリア・ピックアップの自由度が格段に上がる。
これは、アンプでもエフェクタでも、とにかくオーバードライブさせた音色で特に顕著。
リア・ピックアップのトーンに太さが加わり、耳に突き刺さるようなトレブリーさが無くなる。
ストラトのリア・ピックアップの使い道が増えるということは、そのままそのギターでカバーできる領域が広がるということになる。

付け加えるならば、アメデラのネックの安定度は、当方が経験した他のストラトに比べてピカいち。
これは、単なる個体差で(ストラトは個体差が大きい)、当方のアメデラが「当たり」だけのことかもしれないが、季節毎のネック変動が極めて小さいのだ。
今回入手したアメデラでも、その傾向が感じられる。

ということで、今回もアメデラを購入したわけ。
まあ、同じギターが2本あると、アンプやエフェクタのセッティングを変えなくてよいので、ライブとかでも色々と便利。
しばらく、この青デラを弾きこんでみることにする。


ところで、後先考えずにギター・アンプを買っていた時期と並行して、後先考えずにケーブルも試していた。
日本の個人消費は、確実に私が支えているという自負がある。
経済動向は、最終的には個々人のマインドに立脚している。

経済学者のピータードラッカー博士は次のように言っている。
「未来は予測できない。変化はコントロールできない。
できるのは変化の先頭に立つことである。
できるのはすでに起こった未来の先頭に立つことだけである。
すでに起こった未来を機会として利用することである。」

Yes, We Can !


ギター用のシールド・ケーブルもピンからキリまで色々だ。
5メートル1,000円以内で買えるものから、1万円を超える高級ケーブルもある。
自分自身、それほどまでにこだわりのあるギタリストでは無いが、ギターやアンプにそれなりの配慮をしている中で、それをつなぐケーブルに納得していないと、気分的には盛り上がれないでしょ。
そう、たぶん「気分」の問題。
経済状況も個々人の「気分」で大きく動く。

以前は普通にカナレのケーブルとかを使っていたが、色々なメディアで「ケーブルで音が変わる」と書かれていて「実際どうなの?」という部分では興味があったし。
で、試したのは、一応高級ギターケーブルの世界では定番であるベルデンとモンスター・ケーブル。



◆ Belden 8412 The Wired


Belde 8412


Belden社は1902年にシカゴのヨセフ C. ベルデンによって創設され、以後工学および製品開発によってワイヤーおよびケーブル技術にリーダーシップを確立。
2004年にCableDesignTechnologies 社と合併し、米国であらゆる伝送ケーブルメーカーとして高い評価を受けている。
日本でもあらゆる現場の音響のプロが認めるケーブルだ。

8412 は巷で大人気の、もはや定番となっているオーディオ/楽器用ケーブル。
1芯+シールドという基本的構造で外部の絶縁被膜には非常に耐久性の高いエチレン・プロピレン・ダイマー・モノ・ラバーという素材を使用。
「中域が強調されたヌケる音」と評されているが、自分的にはそれほどの変化は感じなかった。
このクラスのケーブルにしては、細くて柔軟性があるが、そのへんも逆にちょっと違和感を感じる。
プラグは信頼のスイッチ・クラフト製。
ハンダには音響特性に優れた Kester 44 を使用。
流石に世界の Belden だけあって作りはしっかりしている。
ただ、自分的にはスイッチ・クラフトのプラグって、武骨すぎてあまり好きではない。
Fender がレファレンスに採用しているというのは事実だが、時として接点ノイズも出ることもあるし。
ちなみに価格は、正規輸入代理店の定価で6メートル6,800円、安売り店でも5,000円を超える。


◆ Belden 9778 THE 60s


Belde 9778


ボーカル/ギター用のスタンダードと位置づけられている 9778。
基本的な構造は 8412 と同じであり、印象も 8412 とあまり変わらない。
微妙な違いはバンドアンサンブルの中に入ってしまえば聞いている人には絶対に分からないと断言できる。
スタジオでアンプ直結でギターの音色をテストするという、かなり特殊な状況下でなら、弾き手として違いは体感できる。
敢えて言えば、若干「まとまりのある音」。
傾向は、やはりミッド・レンジを押し出す感じ。
とは言え、自分的には嫌いな音では無い。
たぶん 8412 よりは好きだ。
これ、自分的に使っても良い。
価格的には 8412 より安く、6メートルで4,600円。
とりあえず、たまにリハ等で使用中。


◆ Monster Cable Rock


Monster Cable Rock


Monster Cable 社は、サンフランシスコ在住のミュージシャン、エンジニア、そして物理学者でもあるノエル・リー氏によって1978年に創立された新進の会社だが、その独自の理論と圧倒的な音質で、瞬く間に世界に君臨するケーブルメーカーとなった。

Monster Cable Rock は、ベストセラー・モデルとして国内外のプレイヤーから絶大な支持を得ている定番のケーブル。
高域と低域の周波数の伝達特性の違いを 均一化する 2wayマルチゲージ・ワイヤーネットワーク構造 の同軸ケーブル。
実は、私もけっこう前から自宅でのレコーディング用で使っている。

激変とまでは言えないが、このケーブルの個性は、けっこう分かりやすい。
ベールを一枚取ったかのような瑞々しさを感じる、元気で明るいサウンド。
スムーズに伸びる中高域は、ギターのもつ本来の音色を引き出す素直さもある。
ノイズの少なさも素晴らしい。
商品名にこだわらず、かなりスタンダードに使えるケーブルだろう。
ベルデンと比べると、ケーブルそのものが太くて硬いが、引き回しに悪影響が出るほどではない。
逆にケーブルがしっかりしているので、演奏中に変に捩れたりしないという利点もある。
そしてモンスターケーブルのプラグは素晴らしい。
ジャックに挿した時の感触や信頼性はダントツ。
パッケージに溢れる高級感も、他のケーブルとは一線を隔する。
価格も、やはり高級で、正規輸入代理店の定価では6メートルで7,500円、安売り店でも6,000円を超える。


◆ Monster Cable Jazz


Monster Cable Jazz


Monster Cable の最上位機種である Studio Pro1000 と同じ構造をもつバランス・タイプのケーブル。
高周波は導体の表面を、低周波は中心部を伝播するという特性を積極利用した「バンドウイズスバランス構造」は Monster Cable Rock と同様だが、それに加えて、周波数帯域によって生じる伝達時間差ひずみを2芯構造で解消する「タイムコレクト構造」をもち、伝達方向性まで持たせた、Monster Cable を代表する楽器用ケーブル。
このケーブルは、見事に音が変わる。
「ケーブルで音が変わる」なんて、それほど顕著に差が現れないと思っていたのだが、このケーブルから出る低域の充実には驚いた。
極端な表現をすれば、中低域をブーストしたかのような感覚。
こうなると、ちょっとしたエフェクタ感覚。
価格も6メートルで普通に1万円近くするので、実際に安いエフェクタが買えてしまう。

現時点で、私のメイン・ケーブルは、この Monster Cable Jazz である。
ギターからマルチ・エフェクタの BOSS GT-10 までと、GT-10から Fender Super Sonic アンプまでの2本とも、このケーブルだ。
このケーブルを使う事で、ストラトのシングルコイル・ピックアップのサウンドの存在感が増す。
とにかく気持ちの良い音色。
下手なエフェクタを買うなら、このケーブルを買うべき。



世の中が世界大恐慌に突き進んでいる中、たかがギター・ケーブルに4万円以上の投資をした男。
それは私です。
まあ、高級オーディオの深淵な世界では、たかがケーブルと言えど更にケタが違うわけで、1メートルで10万円以上のケーブルも存在することを知っている。
それから比べたら、自分自身の経験や知識を増やす為のちょっとした勉強料と考えても常識の範疇ということで。


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