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KRK ROKIT RP5 G2 導入

年末に箱根方面へ出かけた時に、ふとしたきっかけで自宅のモニター・スピーカーをアップデートする事を思い立った。

Rokit RP5 G2


ま、あくまでも自室での制作環境なので、通常のリスニングも兼ねているし、大きな音も出せない簡易的な環境。
PCの音声出力も兼務させるような、何でもありのポリシーレスでオールマイティな用途。
モニターと言っても所謂デスクトップ・ミュージック環境にすぎないわけで、別にスピーカーにこだわりはなかった。
作曲時からアレンジを経て、楽器入れまでのほとんどの作業は夜中にヘッドフォンで行うし、音楽を聴くのは移動中の車の中がメインだし。
たとえ机の前でも iTunes を流しながら酒を飲み、ダラダラとネットを彷徨う時間のほうが多いかもしれないし。

確かに音楽製作の最終段階では、スピーカーでの再生を確認しながらでないと、まともなミックスができないことは事実。
分かってはいるけれど、自分のようなきちんとした基礎の無い「なんちゃってエンジニア」にとって、分不相応なモニター環境だけ構築しても意味が無いかと考えていた。
実際、自分のミックスのスキルも、そんな程度だし。
そんなわけで、今までは、非常にチープで微妙なスピーカーでも不自由は感じなかった。

実際、長い間、PCスピーカーに毛がはえた程度のスピーカーとか、小型コンポ用の2.1chでサブ・ウーファーを使ったりした言語道断のモニター環境で作業してきたわけね。
これはこれで、慣れてしまえば「他のスピーカーではどう聞こえるか」を予想できるようになり、ある程度の補正は効く。
でも、最近はそういう試行錯誤が面倒になってきていた事も事実。
ある程度、素直で、レファレンス的なサウンドが出るスピーカーが欲しいという潜在的な欲求が、午後の箱根の透明な空気の中で、唐突に臨界点に達したというわけね。

大自然からの啓示は時として真理を諭す。


もちろん、5インチ・クラスの小型のニアフィールド・モニター、アンプ内蔵、ペアで10万円以下が前提。
現実的には5万円程度で収まれば嬉しいかと。

で、年末から新年にかけて、10種類以上のスピーカーを試聴し、計4つのスピーカーを実際に購入し、自室で鳴らし、最終的に1つに絞り込み、あとは一瞬で売り払った。
小型のパワード・モニタで圧倒的なコスト・パフォーマンスを誇る FOSTEX PM0.4 から始まって、TAPCO S5、YAMAHA MSP5、KRK VXT4、BEHRINGER、GENELEC、挙げ句の果ては ONKYO GX100-HD とサブ・ウーファーの組み合わせという異端まで試した。
おかげで、けっこう慌ただしい年末年始になった。


紆余曲折の結論として、KRK の廉価モデル Rokit RP5 G2に決定。

Rokit RP5 G2

KRK の上位機種も試したが、自分の好みの音という点で、RP5 を選択した。
Rokit シリーズはウーファーの口径が6インチや8インチもラインナップされているが、日本の輸入代理店(エレクトリ)の取り扱いは、一番小型の5インチのモデルのみ。
まあ、8インチともなるとキャビネット自体が机上には大きすぎるという物理的障害があるわけだが、5インチ程度のウーファーでは低音が心配だった。
かと言って、サブ・ウーファーの導入は自分レベルのスキルでは正確なミックスの障害になるだろう事も予想できた。

小音量でも、低域の存在感が失せないこと。
これが自室でのモニター・スピーカーに求める絶対条件だったからね。

ところが、Rokit RP5 G2 は、見事にそのハードルをクリアしてくれたわけ。
豊かな低域と、クリアな高域の伸びは、目から鱗が落ちる感じ。
今までの自分のミックスが、いかに劣悪な環境で為され、完成度も低かったかを思い知らされた次第。
これで、価格もペアで4万円近傍。
リサーチの過程では「10万円以上の価値」とレビューされている記事も見かけたが、まんざら大げさな誇張でも無いと実感できた。

もちろん、冷静に上位機種と比較すれば荒さとか艶の無さは感じるが、それとて、出音のガッツが補って余りある。
自宅での趣味レベルの作業で、そんなに緻密なミックスをする必要も無いし、自分的には RP5 で十分という結論である。


一般的には「モニター・スピーカーでは音楽が楽しめない」とか「リスニングとモニターとは別」とか言われるが、自分的には全く気にならない。
むしろ、そこにある音が、ありのままに聞こえる事を優先するミキシング用途のモニター・スピーカーのほうが、安心して音楽を聴ける。
これは、自分が作曲をしたりアレンジをしたり、実際に現場で楽器を演奏するからかもしれない。
常にどこでどんな音が鳴っているかを意識し、それらを聞き取る事が身体に染み付いているからだろう。
その側面でも、小音量時に意識的でいなくても全体がクリアに聞こえて来る RP5 は、逆に疲れないで音楽が聴ける。


又、自分のようなギター弾きは、実際のミックスでは特に低音と高音に神経質になる傾向がある。
これは、実際に現場で演奏したりデレクションしたりする場合に、常にベースとハイハットを意識するからだと思う。
特にベースがしっかりと存在感を示してくれないと、音楽の骨格を感じられない。

いきおい、ミックスではベースのゲインを上げがちになり、ハーモニー感を求めて中域に音が詰まりすぎる事になる。
そうなると、ミックス作業はドツボにハマる。
これはヘッドフォンでの修正は不可能であり、今までの自室の出音の曖昧なスピーカーでは、不毛とも感じられる試行錯誤をせざるを得なかった。

ところが、Rokit RP5 G2 のような、そこそこまともなスピーカーを使うと、自分のミスや誤解を明確に判断できる気がする。
特に低音が正確に見えるようになり、中低域のマネージメントが格段に楽になった事は嬉しい限り。
ダンスフロアをターゲットとした極端な低域を体感させるヒップホップでも作らない限り、サブ・ウーファーも不要。
ある意味、自分のミックスに自信が持てる。
これ、精神衛生上、とても良い。


KRK Rokit RP5 G2 のスペックは以下の通り。

仕様 -----------------------
 • 周波数特性: 52Hz~20kHz +/-2.0dB
 • ツィーター: 1"ソフトドーム
 • ウーファー: 5"アラミド グラスファイバー
 • キャビネット寸法: H 282mm x W 185mm x D 230mm
 • 重量: 約6.1kg
アンプ部 -----------------------
 • 定格出力(HF/LF): 15W/30W
 • S/N比(HF/LF): 82dB/90dB
 • T.H.D(HF/LF): 5"アラミド グラスファイバー
 • 入力インピーダンス: バランス 10k ohm、アンバランス 10k ohm
クロスオーバー -----------------------
 • クロスオーバー周波数: 3.0kHz
 • サブソニックフィルター: 45Hz



まあ、スピーカーの場合、実際に音をだしてみないと、スペックだけではほとんど分からない。
サウンドには好みもあるしね。
とにかく、RP 5 は狙い通りで自分の好みの音が出たわけ。
ツイーターとウーファーを別々にドライブするバイ・アンプ方式と前面のバスレフ・ポートの効果で、濁りの無いスピード感あるサウンドを出してくれる。
周波数特性的には52Hz~20kHz +/-2.0dBというスペックだが、実際にサイン波で試してみたら、普通に35Hz程度までは余裕で出た。
とにかくサイズからは想像できない低音のパワーが気持ち良い。
入力も2系統あるので、オーディオ・インターフェイスとPCからの出力を同時に接続できて便利。

Rokit RP5 G2 Back

実際に自室の作業スペースに設置した図がこれ。

My Room Jan09


一応、御影石のブロックの上に、オーディオテクニカのインシュレータをかませて設置した。
KRKのトレードマークでもある黄色いウーファーがポップで楽しい。
電源を投入すると、フロントのKRKのロゴが光る演出も憎い。
しかし、こうやってあらためて写真で見ると、自分の机周りもずいぶんスッキリした環境になったなあ。
余計な物を処分しまくって身軽になり自由度が増した気がする。
既出だけど、おかげでギターを弾くスペースも、椅子を反転させればスタンバイできている。

Guitar Space Jan09



余談だけど、7年〜8年前は、こんな感じだった。

My Room may01

My Room may01_2

My Room may01_3

これらのハードウエアが、全てコンピューターの中のソフトウエアに置き換わり、更にその数倍の機能を有しているのだから、今更ながらテクノロジーの進化には驚く。



何はともあれ、今回のRokit RP5 G2 は、久々に音楽製作に有意義な設備投資だったと思う。
スピーカーに投資するのって、けっこう勇気が必要かもしれないけれど、費用対効果はかなり大きいと実感した。

ミックスに悩む諸兄の参考になれば幸いである。

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コメント

参考になった。検索でたどり着いたんだけど、全く同じ境遇の人がいるなんて。なんだかうれしかったです。

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