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Xotic AC-Plus、BB-Plus、その他

Xotic AC-Plus、BB-Plus、その他

New Effect Board

当方、自他共に認める「めんどくさがり屋」なので、ライブでのギター演奏時にはマルチ・エフェクタを使用している。
セッティングや撤収の容易さ、全てを1台でカバーできる安易さが、気持ち的に楽だから。
それに、昨今のマルチ・エフェクタは、それなりに高機能であり、出音も悪くないわけで。

ところが、先日のリハーサルで演奏中にマルチ・エフェクタの電源が頻繁に落ち何度も強制リセットされるという不具合が発生した。
要するにマルチ・エフェクタが使えない状況(実はアダプタを間違えていただけという間抜けな原因がリハーサル終了後に判明したのだが)。
で、その時たまたま持って行った機材ケースの中に、昔に衝動買いしていた Xotic 社の AC-Plus があったので、仕方なく、それを使って急場をしのいだ。

で、2つの事を学んだ。
マルチ・エフェクタが壊れると、当然ながら全てのエフェクトが使えなくなる。
これは、ライブとかでは致命的な状況に陥るということ。
もう一つは、最近の歪みモノのエフェクタ(特にブティック系と呼ばれる高級品の類)は、あなどれないということ。

マルチ・エフェクタを使う事が当たり前になっていた中で、コンパクト・エフェクタ1個からのアンプ直というのが、かなり新鮮だった事も事実。
ギターのトーンも、普段出している音からベールを一枚取ったかのような生々しさで、けっこう気持ち良かったわけね。
もちろん、AC-Plus という Booster の素晴らしさもある。


ということで、急きょ、20年ぶりくらいに、ペダル・ボードを組んでみた。
現状では、あくまでもマルチ・エフェクタのバックアップという位置づけではあるが、そこそこ実戦で使えるボードになったのではと自負している。
いくつかのペダルを組み合わせてトライする作業は、時に若いころの感覚を思い出して、けっこう楽しかった。
そんなわけで、久しぶりのブログ更新がエフェクターの話題というのも地味すぎるのだが、最近は目の回る忙しさで頭の中を整理する時間もなく、行き当たりばったりの目先の話題でご勘弁を。

では、詳細説明など。


最近では、エフェクタ・ケースも電源供給や配線が考慮されいる便利なものが出回っていて、今回は BOSS-BCB60 を使った。
冒頭にも書いたように、当方「めんどくさがり屋」なもので、現場で配線とかでバタバタしたくないわけで。

セットしたペダル類も極力シンプルにまとめてみた。
あくまでも緊急時のバックアップなので、基本的なトーンが出せれば良いというコンセプト。


ボリューム・ペダルは、男らしくハイ・インピーダンスのギター直結タイプ。
プロ御用達の ERNIE BALL 社 の VP Junior 250k を採用。
若干のゲイン落ちは、ハイインピのボリューム・ペダルはそういうものだと潔く諦める。


Ernie Ball VP Junior




MXR の Dyna Comp は、自分的に妙な安心感があってペダル・ボードには必ずセットする1品。
マルチ・エフェクタを使う場合も、これのモデリングを最初にプログラムしないと気が済まない。
ただ1970年代から現在に至るまで現役であることは、裏を返せば「時代おくれ」感も否めない。
でも、当方の年代的に、Dyna Comp のマイルドなトーンや、アタックの独特のクセが心地よく感じられるわけで。
まあ、実際は、サスティーンをかなり絞って使うので、聞いている人にはほとんど分からないのだけど。


最終段の空間系2品は、無難に BOSS のコーラスとデレイ。
どこにでも転がっているようなものだし、ありきたりでつまらないが、今回は空間系に凝るような趣旨ではありません。


Space Section



さて、今回の目玉は AC-Plus と BB-Plus だろう。
これに BOSS SD-1 を加えて、歪モノ3種類をセットしたのが、今回のボードの特徴。
SD-1 はともかく、米国 Xotic 社の AC-Plus と BB-Plus は、実は素晴らしいペダルである。
Xotic 社には、もともと Scott Hnderson らが絶賛する AC-Booster と BB-Booster という評価の高い製品があって、それらを2チェンネル仕様にアップグレードしたものが AC-Plus と BB-Plus ということになる。
オール・ハンドメイド、トゥルーバイパスという、最近のブティック系ペダルのトレンドを前提に、実に自然なドライブ感を得られる。


Drive Section

AC-Plus のほうは Pre Amp としての色合いが強く、伸びやかなクリーン・サウンドからクランチ系の歪みをカバーする。
まるで、本物の真空管アンプを使っているような使用感は、ギタリストの心をくすぐる。
透明でいて存在感のあるクリーン・トーンから、粘りのあるクランチ、そして2チャンネル同時使用時の存在感のあるリード・トーン、どれも思わず笑みがこぼれるほど絶品のサウンド。
特筆なのは、シングルコイル・ピックアップのサウンドにも、スイッチひとつで太さとハリを付加する絶妙の帯域を狙った Boost。
ギターのボリュームに対してどこから歪みだしたのか分からないほどの、スムーズで気持ち良すぎるドライブ感。
これ、たまりません。
例えるなら、ラリー・カールトンとかロベン・フォードとかからイメージされるところの、かの有名な Dumble アンプに近いトーン。
ダンブル・アンプは世界的なプロ・ギタリストであっても簡単には買えないほど希少で高価なアンプだが、AC-Plusを使えばかなり近いサウンドを作る事が可能だ。
しかも、「ストラトでも」ってところがミソ。
これ、分かる人にとっては、かなり凄い事です。

参考までに Xotic のプロモーション・ビデオから、Allen Hinds が AC-Plus を紹介している動画を2つほど貼っておく。




次に BB-Plus は AC-Plus よりもゲインが高めで、自然なオーバー・ドライブから、ある程度の Scoop トーンまでをカバーする。
とは言っても、最近のメタル系で重宝されるモダン・ハイゲイン・アンプのような、壁のような歪は出ない。
もともとそういうコンセプトのペダルでは無いわけで、あくまでも、自然に真空管アンプをドライブさせたようなスムースな歪み方をする。
ゲインを上げていっても、無制限に音がつぶれることはなく、あるポイントからは歪の粒立ちが細かくなりながらサスティーンが増す方向に変化する。
Aチェンネルは、どちらかというと Marshall 系をマイルドにした歪み方。
Bチャンネルは、もう少しドンシャリな、今風のトーンで歪む。
目いっぱいにゲインを上げても、ピッキングの強弱に見事に追従して歪みや音量が変化する。
当方、ピッキングのニュアンスを語れるような上級ギタリストでは無いが、それでも弦に蚊がとまっただけでもフルパワーを叩き出してしますようなモダン・ハイゲイン・アンプの歪み方は好みでは無い。
その意味で、BB-Plus は、たとえ2チャンネルを同時使用した最大の歪ませ方をしても、それなりの抑揚を表現できて好ましい。

なんと Paul Jackson Jr. が BB-Plus を紹介するビデオ・クリップだ。
このあたりの玄人受けする人選も Xotic 社のセンスの良さを物語っている。
実は当方 Paul Jackson Jr. のツボを心得た職人芸が大好きなのである。






ということで、今回のペダル・ボードの主役は、明らかに AC-Plus と BB-Plus で間違いない。
実際のところ、このペダル・ボード上での BOSS SD-1 の用途ですら、AC-Plus と BB-Plus に対する Booster なのである。
SD-1 の場合、オーバードライブ・ペダルというよりは、もともと Booster として評価が高いのだが、試してみたところ AC-Plus や BB-Plus をブーストさせても良好な結果が得られた。
AC-Plus と BB-Plus のどのチャンネルを使っていたとしても、歪みを抑えた SD-1 を踏むだけで、芯のあるリードトーンに変化する。
このあたりのリニアな挙動も 流石は Xotic というところか。
(悪評の高い BOSSバッファ については、やはりちょっと気になるところだが。)


というわけで、歪系ペダル3種類を鎮座させた新ペダル・ボードは、かなり多彩なトーンを出せる。
まあ、定価ベースで考えれば、Xotic 社の2品は単体でも 45,000円を超えるわけで、それだけでそこそこのマルチ・エフェクタが買えてしまう値段。
コスト・パフォーマンス的には、きちんと楽しめないと大損ということになるのだが、今のところは満足できる仕上がりなのである。




それでは、オマケとして Xotic 社のアナログ・オートワウ Robotalk 2 のデモで、Paul Jackson Jr. が自身のオリジナルを演奏する動画。
こんな風にメロディを弾く Paul Jackson Jr. も良いけれど、この人の真骨頂は何と言って鳥肌が立つくらいにハマるバッキング。
どんな曲調であろうと、これ以上のバッキングは無いというくらいの、ギターで醸し出せるグルーブ感の最高のイメージを聞くことができる。
このビデオでも、素晴らしいリズム・フィーリングは堪能できるはず。

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