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Godin Multiac Nylon-SA & ACS-SA USB

Godin Multiac Nylon-SA & Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB


Godin

伏線 はあったが、ここまでガットギターに真剣に取り組む事になるとは自分でも予想外。
とにかく、妙な「勢い」がついている状態。


ここ数週間は、右手のフォームから矯正して、バッハとか練習している。
ピックを使ってガーっと弾き倒したくなるのを我慢して、とにかくぎこちない指弾きのみで約3週間。
肩は凝るわ、手首は痛いわ、右手の指は腱鞘炎になりそうだし、ピックの1/10程度のスピードしか出せないストレスは溜まるし、慣れるまでは辛い。
しかし反面では、その慣れの過程が楽しくもある。
昨日できなかった事が今日はできるという喜びは、この歳になると貴重かもしれない。
ガットギターがメインの CD も、アンドリュー・ヨークから村治佳織、パコ・デ・ルシアからアール・クルーまで、節操無く買いあさって毎日聞いている。
福田進一とか山下和仁の深みも垣間見たけれど、村治佳織の「Portraits」は、清々しい円熟が感じられて良かったぞ。


Kaori Muraji Portraits


しかし、なんだな、実際にガットギターを練習をしていて、今更クラシック・ギター弾きになるのは無理だということは痛切に実感できた。
私の場合、右手の基本がなってないんだな、とにかく。
エレキを弾く場合もそうなのだが、右手のフォームが致命的に間違って身に付いてしまっているわけね。
30年以上にわたって身体に染みついた悪癖は、そう簡単に修正できるものではない。
多少は努力してみても、今からではどこかでお茶を濁すしかない。
だから、クラシック・ギターを正しく弾きこなすのは無理。
ま、ハナからクラシック・ギター奏者を目指してはいないし、単純にエレガットをフィンガー・ピッキングで弾きたいだけだから。
とにかく、素人さんを騙せるくらいには指弾きを身に付けたいのよ。

日常生活の不便さも顧みず、勢いで爪も伸ばし始めたが、これが思った以上に不便。
タッピングとかスラップに支障が出るし。
頭をガシガシと思いっきり洗えない。
パソコンのキーボードを打つのに違和感がある。
エレベーターのボタンを押すのに指先で押せない。
無意識に体をかくと、最悪の場合、血が出る。
いやはや。
すこしピッキングが安定してきて、右手の指先もできてきたら、やっぱ爪は切るしかないなあ。



実は、今回ガット・ギターに取り組むと決めてから、ストラトを1本と、安物のベースを1本、そして練習用のアンプを1台売り払った。
ま、私的にはコレクターじゃないので、同じようなストラトを4本も持っていても仕方無いし、アコギにはアコギ用のアンプも必要だから。
資金的には大した足しにはならなかったけれど、これ以上ギターやアンプが増えても置き場所も無いし、とにかくそれらと引き換えにナイロン弦のギターと諸々の周辺機材を入手。
先ずは形から入る事も必要。


ギターは、エレガットとしては定評のある Godin を選定。
前述したようにクラシック・ギタリストを目指しているわけでは無いので悪しからず。
ステージでハウリングを気にしないで使えるまともなエレガットと言えば、今は生産されていない Gibson Chet Atkins か、完全ハンドメイドで入手すらできない Sadowskyか、もはや業界スタンダードの感がある Godin かでしょ。

Gibson Chet Atkins Model

Gibson Chet Atkins

Sadowsky Electric Nylon

Sadowsky Electric Nylon




しかも、Godin、立て続けに2本買いました。
Godin 社を代表する「Multiac Nylon SA」の最新モデルと、2010年の Winter NAMM Show で発表され、数日前に日本に入って来たばかりの「Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB」。


結果的に、我が家には「Takamine DMP111N/NS」と合わせてナイロン弦のギターが3本になったわけだが、Takamine はあくまでも気楽な家弾き用という住み分け。
今回入手した Godin はステージやレコーディングで本格的に使用するのが目的。
その用途では、やはりスペアは必要と判断。
ま、なんだかんだ言い訳しても、結局は「勢い」ってやつ。


流石に Godin のフラグシップ・モデルだけあって、Multiac シリーズの完成度は、ちょっと感動的。


Godin Multiac Nylon SA


Godin Multiac Nylon SA


このシリーズの代表機と言える「Multiac Nylon SA」は、Godin ではお馴染みのハウリング抑制に優れたダブルチェンバーボディーに15フレット・ジョイント、中間的な47.6mmナット幅を採用し、あらゆるスタイルにマッチする優れた操作性を持つ、トッププロ御用達の1本。
ネックとボディーには上質なホンジュラス・マホガニーが使用され、その豊かな生鳴りは専用開発の RMC 社製「Custom Piezo」ピックアップにより、ニュアンスを失う事無く忠実にアウトプットされる。
トップ材は Solid Spruce。
確かに、この手のエレガットのスタイルで、きちんと生鳴りするのには驚いた。
夜中に家族が寝静まってからでは、ちょっと気を使うくらいの音量が出る。
もちろん生音ではガットギターのふくよかなトーンからは程遠いが、けっこうな音量が出るし、ボディも十分に共鳴するし、アンプラグドでの練習にはうってつけ。
アコギでもエレキでも、きちんと自分の音を確認しながら練習しないと私みたいに致命的な癖が付くからね。
ピエゾ出力も、圧倒的な解像度。
エボニー指板と各弦独立ピックアップによる、レスポンスが早く粒立ちの良いサウンドは Godin の独壇場だろう。




Godin Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB


Godin Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB


「Multiac ACS SA」は、基本ソリッド構造だから当たり前だけど、アンプラグドでの生音はほとんど出ない。
これはこれでライブでのハウリングは皆無に近いだろう安心感がある。
ところが、実はピエゾの出力に生鳴りのニュアンスが入るのは、ソリッド・ボディーでありながらブリッジ下部に空洞部を設る独特の構造のチェンバード・シルバーリーフメイプルボディーと RMC 社製「Custom Piezo」ピックアップとの絶妙なマッチング調整の成せる技だろう。
出音は一般的にスムース・ジャズ等で聞かれる色気のあるエレガット・サウンドそのもの。
デレイやリバーブといったエフェクトのノリも抜群。

当方が購入した「Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB」は、前述のように今年の Winter NAMM Show で発表された Godin の最新作。
基本モデルは従来の ACS だけど、ナット幅は「Multiac Nylon SA」や「Duet Nylon Ambiance」と同じ47.8mmで、トップに美しいフレイムメイプルが貼られている。
正直このルックスはシビレた。


Godin Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB


通常のフォーンアウト、13pinアウト(ローランドGKシリーズ対応)に加え、なんと USB 出力端子がついているのも大きな特徴。


Godin Multiac ACS-SA Lightburst Flame USB

まあ、このあたりの話題は別の機会に。



2本ともガットギターにしては薄めのネック。
ナット幅は「Takamine DMP111N/NS」の 47mm に比べて 0.8mm 広いだけだけど、実際に手に取ってみるとこの 0.8mm がずいぶん違う。
しかし、薄めのネックのおかげで、ナット幅が多少広くても弾きにくいという印象は感じない。
ネックを握ったときのフィーリングは、しっかりとした木材の手触りがなかなか良く、自然に手に馴染む。。
昔の Godin はネック周りのトラブルが多いという噂も聞いたが、今回の2本のネックには安心感がある。

ブリッジの構造上、各弦個別の弦高調整は不可能だが、当然ながら生産工程できちんと管理されていると思われ、当方が購入した2本は 6弦 12フレットで 2.5mm 〜 3mm という弦高でセットアップされていた。
ガットギターとしては十分に低めの設定だ。
どうしても弦高をいじりたいのであれば、専門家に依頼してネックジョイント部分の仕込み角度やシム等で調整するしか無いだろう。
まあ、現状ではたぶんその必要は無いだろうし、エレキじゃないんだから、これくらいの弦高に慣れることも重要。

重さは、実際に計ってはないが、見た目の印象よりは軽く感じる。
要は、ズしっと重いギターでは無い。
ACSのほうが気持ち重たい気がするが、充分に許容範囲内。

デフォルトでは、ProArte のハードテンション弦(又は同等品)が張られていたが、当方は HANNABACH のスーパー・ローテンション弦に張り替えている。
軟弱だが、左手が楽というより、右手のピッキングが弦に負けないので弾きやすい。
ギターシンセを使う場合に若干トラッキングに誤動作が多くなったが、単純にエレガットとしては、当方の邪道なピッキングでも音の輪郭が明瞭になったような気がする。

とにかく、この2本のギターに関しては、今のところ、これと言った不満は無い。
気持ち1弦が弦落ちしやすいが、これは当方の弾き方の問題だろうし。
いずれにしてもミッドローが膨らむサウンドのイコライジングには気を使うだろうが、そのへんは経験を積むしかあるまい。
たまたま 正規代理店 で Godin キャンペーンを展開していて、1年以内の無償メンテナンスが提供されたのだが、特にメンテが必要な部分は無いかもしれない。



どうっす。
自他ともに認めるストラト弾きの私が、あっという間に、エレガット弾き。
この2本をライブやレコーディングの状況によって使い分ければ、今後エレガットが必要な局面はほとんど乗り切れるかと。




しかしながら実際にレコーディングやステージで使うとしたら、ギターだけ入手してもダメ。

で、アンプ買いました。
◆「Roland AC-90」、こりゃいいね。
アコギ用アンプの代名詞的な AER 社の「Bingo」のパクリっていうか、Roland の回答というか、
でも、流石に日本のトップ・ブランドの意地を見せつけましたわ。


◆エレガット用のエフェクトも揃えました。
コンプやコーラス、デレイやリバーブと言った定番は一通り。
ところで「Fishman Spectram DI」は素晴らしいぞ。
コンボリューション・リバーブと同じようなテクノロジーを使っているのだと思われるが、「ギター自体が持つ響きとマイキングによるエアー感」のシミュレートの自然さは秀悦。
Godin にして、この Fishman 社のイメージング・テクノロジーを搭載したギターを発表したばかりだ。

加えて、TC Electronic 社の「Nova Dynamics」もスタジオ・クオリティのマルチバンド・コンプで嬉しくなった。


◆トドメは「Roland GR-20」の導入。
仕方ないでしょ、こういうもんは「勢い」だから。。
Godin の「SA」って、セミアコの略では無く、13ピン専用出力端子を持った「シンセ・アクセス( Synth Access )」の略だし。
Godin と来たら、ギターシンセっていうのは誰が考えても当然の流れ。



今回のマイブーム的なガットギターに関連する周辺機器の話題は、そのうち別のエントリーにまとめて書きますわ。

なんか、すごいことになっちゃったなあ、俺。

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